借金の督促を受けたらどうする?

借金の返済が滞ると、銀行やクレジットカード会社などの金融機関や債権回収会社から督促の連絡が来ます。突然の督促に戸惑い、不安になる方も多いでしょう。しかし、請求や督促に対して適切な対応をすれば、状況を改善することは可能です。
本記事では、借金の督促が来た際の基本的な対応方法や、行政書士ができるサポートについて分かりやすく解説します。

1.借金の督促を受けたときの対応

1-1. 借金の督促とは?

借金の督促とは、貸主(金融機関や消費者金融など)が、債務者に対して返済が滞っている借金に対して支払いを求める行為です。一般的には以下の流れで進行します。
(1) 電話・書面での督促
返済期日を過ぎると、金融機関やクレジットカード会社から電話や郵送での督促が行われます。この段階では、比較的穏やかな内容の連絡が主ですが、無視すると状況が悪化します。
(2) 内容証明郵便での督促
返済が滞ったままだと、内容証明郵便を使った督促が送られてくることがあります。これは、裁判などの手続きを見据えた法的な証拠となるため、重要な通知です。
(3) 債権回収会社による督促
債権が金融機関から債権回収会社(サービサー)に譲渡されると、より強い督促が行われることがあります。場合によっては、訪問督促が行われることもあります。
(4) 訴訟・強制執行
最終的に返済がされない場合、貸主は裁判を起こし、給与差し押さえや財産の差し押さえが行われる可能性があります。


1-2. 督促を受けた場合の適切な対応

(1) まずは無視しない!
債権者から督促を受けた場合、最も重要なのは「無視しない」ことです。放置すると、より厳しい対応に進む可能性が高まります。
(2) 債権者と連絡を取る(時効援用をしない場合)
すぐに全額を支払えない場合でも、債権者に連絡して返済計画について相談することが重要です。分割払いや返済猶予を認めてもらえるケースもあります。なお、未払い期間が5年以上ある場合は、時効を使って借金が消える可能性があります。時効を使う場合は、債権者に連絡をしないように注意してください。
(3) 収支を見直し、返済計画を立てる
収入と支出を見直し、無理のない返済計画を立てましょう。家計簿アプリなどを活用すると、支出の管理がしやすくなります。
(4) 行政書士や専門家に相談する
借金問題に詳しい行政書士や弁護士に相談することで、最適な解決策を見つけることができます。特に、債務整理を検討する場合は、専門家の助言が不可欠です。

1-3. 借金には時効がある?

借金には時効があり、一定期間が経過すると支払い義務が消滅する可能性があります。時効が成立するためには、以下の条件を満たす必要があります。

【借金の時効期間】
 ・貸金業者などからの借金:5年
 ・個人間の借金:10年
 ※民法が改正された2020年4月以降は、時効期間は5年です。

ただし、途中で「時効の中断(更新)」となる行為(例:返済の一部を支払う、借金の存在を認める、裁判を起こされる)があると、時効のカウントがリセットされます。
また、時効が成立しても、自動的に借金が消滅するわけではありません。「時効の援用」という手続きを行うことで、正式に借金の支払い義務をなくすことができます。

【時効の援用の流れ】
 ・借金の時効が成立しているか確認する。
 ・時効の援用を内容証明郵便で債権者に通知する。
 ・債権者が時効の中断(更新)事由があることを主張しない場合、借金の支払い義務がなくなる。

2.行政書士の役割と借金の解決方法

2-1. 行政書士ができるサポート

行政書士は法律に基づいた書類作成の専門家であり、借金問題に関してもサポートを提供できます。
(1) 時効援用に対するサポート
時効の援用手続きは自分で行うことも可能ですが、専門的な知識が必要なため、行政書士に依頼するとスムーズに進められます。
 ・時効の成立確認
  借金の種類や経過期間を調査し、時効が成立しているか確認します。
 ・時効援用通知書の作成・送付
  正式な文書を作成し、内容証明郵便を使って債権者に送付します。
 ・債権者とのやり取りのアドバイス提供
  債権者からの通知や債権者とのやり取りへの対応について助言します。
(2) 債務整理の相談
借入れ状況を確認した上で、どのような方法で債務整理(任意整理、個人再生、自己破産)をするかどうかの相談に対応します。ただし、交渉や訴訟対応は弁護士の業務となるため、必要に応じて弁護士と連携します。


2-2. 債務整理の種類と特徴

債務整理にはいくつかの方法があり、それぞれに特徴があります。
(1) 任意整理
債権者と直接交渉し、利息カットや分割払いの交渉を行う方法です。裁判所を介さずに手続きできるため、比較的簡単に利用できます。返済金額を減額することができる場合もあります。
(2) 個人再生
裁判所を通じて借金を大幅に減額し、3〜5年の分割払いで返済する方法です。マイホームに住宅ローンがある場合は、この住宅ローンを支払っていくことによりマイホームを手放さずに済むメリットがあります。
(3) 自己破産
裁判所に申し立てを行い、借金を全額免除してもらう方法です。ただし、財産の一部を処分する必要があるなどのデメリットもあります。


まとめ

借金の督促を受けた際は、決して無視せず、適切な対応を取ることが重要です。返済が困難な場合は、行政書士や弁護士などの専門家に相談し、最適な解決策を見つけましょう。また、一定期間が経過すれば時効によって支払い義務がなくなる可能性があります。ただし、時効を主張するには「時効の援用」が必要です。専門知識が求められるため、行政書士に相談することで安心して手続きを進められるでしょう。
行政書士は、借金問題に対して法律に基づいたサポートを提供できます。借金問題に直面したら、1人で悩まず、専門家の力を借りることをおすすめします。

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